2018年度全国交流集会は、5月8日~10日、伊東市・ホテル聚楽で参加者123名(2名欠席)を集め、開かれた。
座長に上野副会長が就任、開会の挨拶を行い始まった。
主催者を代表して石原中央協会長は、「全国交流集会は、新任役員の研修であるが、退職者の会は、現役時代に役員をやったり、様々な経験を持っている人が集まっている。自由に話し合い経験交流を行って欲しい。会は、親睦・交流を基本に『明るく・楽しく・元気よく』をモットーに活動をしている。現役と異なり、任意団体であり、福祉、生活の向上、社会的公正を課題にすえて取組んでいる。強調したいのは現退一致を追求している。かつての電話局や営業所がなくなり、地区協はあるが現役は少数化している。しかし何かあったら役割を果たすのは現役だ。東日本大震災でも支部協と連携して安否確認や被災確認に現役が主体となって取組むなど頼りになる存在だ。もう一つは、退職者の会は、NTT労組の特別組合員に位置づけられている。現退一致はこの点でも大切だ。会の運営の主体は支部協であり、中央協は統括として調整し、いいものについては、全国的に拡げていく。支部協のあり方も多様であり、地区協のあるところないところ、総会を代議員制のところ、全員参加を追求しているところもある。交流集会では、是非、経験交流を深めて欲しい。今年の課題は、『吉川さおり』の三選が最大。状況は容易ではない。統一自治体選挙も旧民進党系では、前回の結果に達しなかった。家族と皆さんの協力がなければ勝利はない。広島選挙区では、森本準組織内候補をお願いしたい。」と挨拶した。
続いて、NTT労組中央本部の挨拶と特別講話として、安藤中央副執行委員長が壇上に立った。
安藤中央副執行委員長は「自治体選挙では、組織内・重点・政策議員が退職者の会から尽力を頂き、成果を上げた。衆参ダブル選挙の可能性も高くなってきている。吉川の必勝に向けて12万4000名の退職者の会の力をお願いしたい。2ヶ月が勝負であり、7月21日投票日をターゲットにして動いている。」と述べ、その後、基本的な考え方、政治対応の考え方、政治の現状(国会の勢力図)政府与党の国会運営(暴挙)、政党支持率等を説明。吉川さおりの三選では、獲得目標を『20万以上を確実なものとし、さらなる上積みを図り30万票の獲得をめざす』ことを強調した。そのためには、支持・支援の輪の拡大として支持者カード・紹介者カードの取り組み、こんにちは活動の徹底、電話戦術と棄権防止・投票促進を強化することを訴えた。
休憩後、日野NTT労組中央本部組織部長から特別講演として「NTT労組の現状と課題」をテーマに講演があった。
日野組織部長は冒頭、昨年7月の豪雨等の被災者支援のカンパ活動のお礼を述べるとともに、現在、見舞金を届けている。被災者は約1800件、このうち退職者の会員は975件であったと報告。その後、「NTTグループの事業環境等について、社会・経済がより大きな変革が求められる中でNTTグループのビジョンは、事業を通じて社会的問題の解決をめざすものであり、そのためにグローバル持株会社傘下で国内・海外別に事業を統合・再編していくことが会社から説明されている。今後、労使間論議を通じて、解明を図り、雇用・労働条件の向上を図っていきたい」と述べた。
NTT労組の現状の課題では「組織人員は、NTTグループ主要会社の人員数の推移に伴って企業本部ごとの組織規模の比率では東西が減少し、データ・ドコモ・コムが増えてきている。組合員も有期・無期の雇用者増、大量退職後の各組織の若年化などにより多様化し、組合組織構成・活動ニーズが変化している。そのため、NTT労組の財政の縮小、退職者の会会員との比較では、47都道府県のうち36県域等で現役より上回っている。第22回定期全国大会では、中期運動方針として①NTTグループ事業運営と労働条件等、②NTT労働運動の発展・継承に向けた対応を大きな柱として各論を示していく」と述べた。
続いて「NTT労組退職者の会の概要と当面の課題」について、川辺中央協事務局長より、主な歩み、会の目的と活動、組織、会の現状と課題の説明があった。
二日目
二日目は、特別講話「持続可能な社会保障」をテーマに中島特定社会保険労務士より説明を受けた。
その中身は、高齢者に直接関わる年金・医療・介護の3課題の制度の現状について、パワーポイントを活用して分かりやすい説明がなされた。
そしてさらに2025年に向けた改革として進められる地域医療構想、地域包括ケアシステムについて説明があった。その中で中島氏は「これまでの自助(自己負担部分)、共助(介護保険・医療保険制度の給付)、公助(介護・医療保険の公費)に加えて、新たに互助(ボランティアや地域住民の取り組み)をどう位置づけるかが課題だ。財政問題が深刻になる中で、互助が公助の埋め合わせという発想ではだめだ。公助、互助が相互に補完的に発展することが必要だ」と訴えた。
休憩後、第一興商の音楽指導士による「健康講座・健康体操」が行われた。
これは、ロコモシンドローム(骨や筋肉、関節などの運動器症候群)が介護や寝たきりのリスクが高くなるとの問題が指摘されている中で、これら防止を図るために歌と健康体操によるロコモ体操として実施しているものである。健康体操は、第一興商の音楽健康指導士の斉藤さんの指導により、参加者が音楽に合わせて歌ったり、身体を動かしたり、頭の体操を含めて実施。参加者からは慣れない動作の中でも軽い汗と笑いが起き、1時間を時間も忘れて楽しく行動した。
昼食休憩後、第1~第6の分散会に分かれ、「会と会員のコミュニケーションの充実」をテーマに討論が行われた。参加者からは、各支部協や地区協の取り組み、活動の悩みなど活発な討論が行われ、予定した会議は終了した。
分散会の状況は次のとおりである。
午後6時から、分散会毎の席による交流会が行われた。
当初、第1日目に講演を予定していた吉川さおり参議院議員は、総務委員会における質問の関係で出席できなかったが、午後6時30分に顔を見せ、参議院選挙に向けた力強い決意表明を行った。
その後は、吉川議員とツーショットを求めて続々と参加者が集まり、思い思い写真を撮り、会場は大きく盛り上がった。