2023年度第1回拡大支部協代表者会議は、12月5~6日東京都内で、支部協の会長・事務局長、来賓、中央協等約130名を集め開催された。
座長に髙橋副会長を選出。「1年前はコロナウイルス感染拡大防止対策で、一人ひとりを隔離しての開催であった。新年度はほぼコロナ禍以前の状況であり、対面の重要性や楽しさを確認し論議したい。」と挨拶した。
中央協 森嶋会長挨拶
中央協を代表して森嶋会長は、9月28日開催の第25回総会および結成50周年行事が成功裡に終了したことに感謝を述べた後、「(1)数年にわたる新型コロナウイルス感染症の蔓延で活動の基本が大きく制約されたが、今後は活動の制約を跳ね返し、原点に帰り新たな活動のあり方を模索していく必要がある。退職者の会は、変革期に入ろうとしており、客観的に見て会員の急激な高齢化や減少傾向、財政問題、さらには担い手としての人材問題など課題が山積、社会保障政策の対応等も含め私たちの役割は極めて高い。(2)来年3月期の加入拡大では、退職者そのものが減傾向にあるが、全ての組織で昨年実績を上回るよう取り組みの強化をお願いする。今年度の新たな取り組みであるドコモの首都圏、とりわけ本社組織に特化して職域支部協を結成することを中央本部やドコモグループ企業本部と協議を行っているが、従来の地域支部協を中心とした運営の基本原則を変える考えは無い。(3)緊急連絡先のシステム登録については、目的の重要性に鑑み、会員への理解を求め、今年度中に完遂できるようお願いする。(4)政治活動については、①最近の岸田政権は末期的症状にまで落ちている。解散・総選挙に向けては情報労連・NTT労組・退職者の会が気持ちを一つにして取り組むことが出来る環境整備となるよう特に情報労連に要請する。②2025年夏施行の参議院議員選挙での組織内候補の擁立について、NTT労組中央執行委員会は、現職の「吉川さおり」参議院議員の再選を目指すことを決意しその批准に向けた手続きに入ったことを報告する。」と挨拶した。
来賓挨拶
NTT労組中央本部鈴木中央執行委員長は「(1)2024春闘については、月例賃金および特別手当等の引き上げをめざすことを基本的な考え方に置き、月例賃金改善について5%とすることを企業本部委員長会議で意思統一し、第29回中央委員会議案に反映する。(2)第27回参議院議員選挙は、現職の「吉川さおり」参議院議員を擁立することを企業本部委員長会議で意思統一、来年2月の第29回中央委員会の一票投票で決定する。吉川さおり参議院議員の四選へ、退職者の会のご理解ご協力をお願いする。(3)ドコモグループ支部協(仮称)の設置については、NTT労組全体の組織強化および退職者福祉の向上の観点からも、退職者の会の加入拡大は必須であるとの認識のもと、実態をふまえた新たな組織の設置に向けた対応を進めていく。」と挨拶した。
続いて、福祉事業体を代表して電通共済生協野田理事長は「電通共済生協は、10月19日に第84回総代会を開催し新たな体制を確立した。課題として、継続組合員化や自然災害共済の取り組みがあり、退職者の会と継続組合員のダブル加入にも汗をかきたい。気候変動が問題となっているが、災害からの再建は難しく年齢が高いほどハードルも高い。自然災害共済は再建を助ける重要なアイテムであり、大型への加入を進める。福祉事業体のミッションにおいて会員のお役に立つ存在になれるよう精進する。」と挨拶した。
議事
中央協議会より、(1)2023年度活動方針の具体化についてを川辺事務長が提案、(2)「退職者の会会員の住所変更リストの送付について」を後藤事務局次長が提案した。
質疑・討論
緊急連絡先の取り組みについて
熊本
緊急連絡先の取り組みについては、80歳以上の会員に生活状況等に関するアンケートを送り、返信がなかった会員を対象に訪問を実施した結果、91%の消息が分かった。中には空家、回答拒否の方もいたがこの結果となった。
明年3月には70歳以上の会員を対象に実施する予定だが、緊急連絡先が同居以外の子供・親戚等が、転勤・引っ越し等があった場合は、住所も確認し変更する必要があるか。
大阪
- 緊急連絡体制の取り組みで、200円の補助金をいただいているが、大阪支部協は6,000件郵送すると、80%の返信でも約5,000件の返送があると考えられる。郵送費だけで200円かかり投入作業に費用もかかる。
- 出来るだけ投入作業を簡素化するために、郵便番号から住所の表示、仮名文字の表示ができるように作業を進めているが、中央協からのリストを変更してもいいのか?
福島
緊急時の連絡先は携帯番号を中心に取り組んでいるが、登録されていない電話番号からの着電には出ない人もいる。親族の方も当然着電に出て頂けない方が多いと思う。緊急連絡先集約登録したから完了でなく、親族の方の理解を得る取り組みが大切。
登録していただいた親族の方に、非常時に支部協に連絡していただくよう資料等も配布していきたい。費用もかかるがHP開設しメールでの受付も検討していきたい。
京都
- 緊急連絡先の取り組みの予算措置については大阪と同じ。
- 京都はこれからの取り組みとなるが、5年前は85%の達成だった。
今回の「生協システム」への登録についても、支部協として精一杯取り組みたいと考えている。そのうえで、大災害が起こった場合の初期対応をどうするか。災害発生直後は、インフラもズタズタでデータも出せない状況になる。インフラがある程度回復してから、会員対応を行うことになると思うが、この様な認識で良いのか。
大分
リストについては、住所も記入しなければならないか、電話番号だけでよいのではないか。
中央協
-
熊本支部協の取り組みに感謝申し上げる。
今回の取り組みでは諸々の課題が出てくると思われる。別途、ブロック会議の中でも把握していきたい。その上で今回は6月末で一旦区切りをつけ、その時点の状況を把握し、爾後の取り組みにつなげたい。
会員の大災害等緊急時の連絡先把握は、支部協独自で取り組んでいたが、支部協所在地等や役員が被災した場合、現・退で会員の安否確認、被災状況確認ができる態勢にすることが目的。
電話が繋がらなければ、ハガキ等で対応する。組織としてできる限り会員の安否確認・被災状況確認を取り組んでいく。 -
住所については、電話をかけても繋がらない場合は、ハガキ等での連絡も一つの手段であるので、必ず記入をお願いしたい。住所変更の場合もできる限りお願いしたい。
3.11の際にもハガキを活用した実績がある。HPも連絡手段の一つの方法である。 - 予算については、支部協ニュースを発送する際に、緊急連絡先の案内を同時に配っていただくことを前提にして算出している。幹事等の人件費については検討していく。
- 今回のリストについては、郵便番号から住所変更はできると思うが、フリガナまでは難しいのではないか。いずれにしても持ち帰り検討したい。
会員拡大について
群馬
総支部から本来入会できない人の加入届が回ってきたが、支部協の推薦、中央協の承認はどこの誰がやっているのか。総支部が承認した結果を通知してきた。
中央協
会則「5条2項」は支部協の幹事会での判断が大前提であり、中央協は支部協の判断を尊重し対応している。
通常の退職者の会への加入は、退職時に現役が主体となり加入勧奨・説明を行うものであり、総支部・G連と連携して取り組んでもらいたい。
奈良、福岡、沖縄
会則では、退職後5年を過ぎると加入できないことになっているが、5年過ぎても加入したい方の場合は、支部協が幹事会等で推薦して中央協の承認を求めることになっている。(会則5条2項適用申請)
何故5年の縛りがあるのか。
福岡・沖縄では、支部協の判断で「会」に加入させている。理由は、退職の際、退職者の会加入等の案内が全組合員に浸透していなかったためである。5年については、規約の改正が必要ではないか。
中央協
5年以内の規約については、2011年に「ありがとう」を作った際、70歳、77歳、88歳でお祝い金を設定しているが、その際、「年数の縛りがないと、入会後すぐに退会する会員も出てくる可能性があり、お祝いだけもらうのはいかがなものか」等の意見があり、5年以内のしばりを設けた経過がある。
「5条2項」は支部協の幹事会での判断が大前提であり、中央協は支部協の判断を尊重し対応している。したがって該当する場合は中央協へ連絡をしてもらいたい。
その他
岩手
- 今行われている「電気通信共済会の社員選挙」については、今回「電子投票方式」が導入されたが、事前のはがき案内で手続きをしないと自動的にハガキのQRコードからの「電子投票」となってしまう。パソコン、スマホを持っていない、持っていても操作できない会員もあり、不親切な対応と言わざるを得ない。
結果として投票率も下がっている。次年度に向け改善を求めたい。 - 定数と実際の投票の関係で、定数以上の「信任」を選択した場合はどう扱われるのか。本来、定数通りの信任投票にしたら、定数以上の信任ができないような電信投票方式(システム化)にするべきではないか。
中央協
岩手の意見は受け止め、NTT労組本部と連携し、次回に向けて対応したい。
現時点の投票率は、現役22%、退職18%と聞いている。
なお、定数以上の信任をした場合でも、立候補者個人の信任・不信任であるため投票は有効となる。
その他
電通共済生協より「退職組合員共済掛金未収者への対応について」に基づき説明が行われ、質疑討論が行われた。
兵庫
当該組合員から生協支部または支部協が指定する口座への振り込み」とあるが、兵庫支部協では1月未収者からは支部協口座へ振り込んでもらっている。現状と合わないのではないか。
群馬
支部協の口座へ生協掛金を入金させるのは問題があるのではないか。
福岡
福岡支部協では支部協の口座へは生協掛金は振り込んでもらっていない。
電通共済生協
今回の見直しは、本人宅への訪問による現金徴収の対応について、現金事故防止の観点から、今後は「現金による取扱いを行なわない」事を提起しています。各支部協で取り組みが区々となっていることをふまえ、現金徴収以外は提起のとおり、「生協支部または支部協が指定する口座への振り込み」による取り組みをお願いいたします。
兵庫
未収者が多いため、対応に時間がかかる。「未収者リスト」をもっと早く送ってほしい。
電通共済生協
早めに提示できるよう取り組みます。
大阪
大阪支部協では支部協費と生協掛金を合わせて払い込んでもらってから、生協掛金だけを支部へ振り込んでいる。11月~1月まで未収ということは、払い込んでいない期間は無保険状態なのではないか。この期間に事故が発生した場合の責任はどこにあるのか。
電通共済生協
契約は継続していますので、未納期間に事故が生じた場合、未納期間の掛金の収納が確認できれば、その期間を遡って対応させて頂きます。
群馬
払い込みが無ければ一般では契約が切れると思うが、生協は猶予があるのか。
電通共済生協
事業規約により3か月払込期間の猶予が規定されています。電通共済生協の良い点です。
政治学習会
2日目は、政治学習会が開催され、立憲民主党国会対策委員長・安住淳衆議院議員より「直近の政治情勢」と題した講演が行われ、①野党連立の必要性、②質の良い候補者の発掘の必要性、③現役の賃金引上げで社会保障制度の安定、等について話され、退職者の会の皆さんも現役とともに政治活動に参加し声を上げてほしい。と結んだ。
政治学習会終了を持って2日間の会議日程を終了した。