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NTT労働組合退職者の会

トピックス

2023年9月26日
情報労連「2023年北方領土返還平和行動IN根室」

退職者の会は、情報労連主催の9月9日(土)~10日(日)にかけて平和四行動の締めくくりとなる「2023北方領土返還要求平和行動IN根室」ならびに連合「2023平和ノサッブ集会」に参加した。この行動には、退職者の会から秋田支部協・籾山宏二さん、京都支部協・上林周司さん、佐賀支部協・鶴崎公就さん、中央協・川辺事務局長、地元から北海道支部協・徳田忠光さん、苫小牧地区協・角花博さんが参加した。(情報労連全体では全国から80名余り)

  1. 9月9日(土)14時30分から釧路市内において「情報労連平和学習会」を開催した。冒頭、主催者を代表して春川副中央執行委員長は「ロシアがウクライナへ軍事侵攻してから1年半を超えたが、終息の見通しがつかない凄惨な戦争が今なお続いている。侵攻の影響は北方四島の元島民の方たちへも及び、これまで行われていた北方四島を訪れお墓参りをする「北方墓参」をも行えない状況となっている。日本政府は、国際社会と連帯を強め、核兵器の使用禁止、戦争の即時停止、そして1日も早い北方領土問題の解決にむけて、粘り強い外交努力、対応強化を果たさなければならない。戦後78年が経過し、元島民の方の高齢化、減少による運動の継承が課題となっている。平和は何もせずに自然に成し遂げられるものではなく、参加者の皆さんには今回の行動を通じて戦争の悲惨さ・領土問題の実相を学び、自分のこととして感じ、何ができるか考えてもらいたい」と述べた。
    続いて、現地実行委員会を代表して北海道協議会・萩原議長は、アイヌ言葉で歓迎の意を表し後「ロシアによるウクライナ軍事侵攻は、78年前のソ連による北方領土や樺太への侵攻と非常に似ている。このような情勢だからこそ、平和の尊さを訴えるとともに当時の出来事を学び次代へ語り継ぐことが私たちの役割である。2日間の行動で感じたことを、それぞれが語り継ぐことに期待する」と挨拶した。
  2. 次に、「第1部【北方領土編】」と冠する学習会を行った。まず、北海道協議会・中川事務局次長から、領土問題に係る歴史的事実や北方四島が日本固有の領土である根拠などについて説明があった。
    続いて「後継者としての島への想い」と題し、千島歯舞諸島居住者連盟の堀江則男氏より、北方領土が不法占拠されるに至った経緯や当時の過酷な状況、元居住者とその家族の想いについて講演を受けた。
    続く「第2部【樺太編】」では、国境写真家の斉藤マサヨシ氏を講師に迎え「『端っこから始まる旅』~日本周辺の国境域の戦跡を訪ねて平和を考える~」と題する講演を開催し、各地の国境域の美しい風景と対照的な戦跡の写真の説明を受け、参加者がそれぞれに平和について考える機会とした。
    学習会の最後には、情報労連平和四行動をつなぐピースフラッグを、萩原議長から次の平和行動の開催地である沖縄へとリレーし、フラッグを受け取った沖縄県協議会・比嘉事務局次長は「ピースフラッグとともに世界の恒久平和への想いを北海道から沖縄へと繋ぎ平和行動を展開していく」との決意を述べた。
  3. 翌10日は、根室市の納沙布岬にて開催された「連合2023平和ノサップ集会」に参加した。主催者を代表して、連合・清水事務局長は「ロシアによるウクライナ侵攻は、ロシアに隣接する日本・北海道にとって他人事ではない。また、ロシアは日ロ平和条約締結交渉および北方四島ビザなし交流事業等の中断を一方的に表明しており、両国の関係は日ソ共同宣言を発表した1956年以降、最悪の状況に貶めるものであると言わざるをえない。元島民の方の高齢化・減少が進む中、連合は領土問題を解決し、真の戦後を迎えるために粘り強く取り組む」と力強く挨拶した。
    また、地元連合北海道・杉山会長は「日本政府は千島列島沖でアメリカ・カナダ海軍と共同訓練を実施し、また安保保障関連3文書において反撃能力の保有等を記載、さらに領土交渉に関する記述を見直しするなどしているが、平和の実現には武力ではなく対話が必要である」と訴えた。
    来賓あいさつの後には、択捉島出身の鈴木咲子氏による「元島民の訴え」などがあり、連合北海道・杉山会長から連合沖縄・石川副事務局長への平和旗「ピースフラッグ」のリレーが行われた。
    最後に、連合北海道釧根地協・淺野会長の先唱による団結ガンバローを参加者全員で行い、連合集会を終了した。集会参加者は831人であった。
  4. 連合集会終了後、情報労連参加者による「まとめ集会」では、情報労連本部・小田嶋運動推進局長から「情報労連に集う仲間として各々ができる形で『創り・育てる平和』に取り組もう」とすべての参加者に訴え2日間の行動を終了した。
    なお、釧路-根室間を移動する車中において、色丹島を舞台にしたアニメーション映画「ジョバンニの島」とソ連の樺太侵攻がもたらした戦禍を描く、映画「樺太1945年夏 氷雪の門」を視聴し、北方領土問題の実相、樺太真岡郵便局において犠牲となった電話交換手「9人の乙女」の悲劇への理解を深めた。
  5. 退職者の会は、戦争の悲惨さと愚かさ、平和の尊さを訴えるためNTT労組、情報労連と連携し、今後とも行動を継続していく。

集会の開催場所納沙布岬
平和ノサップ集会に参加する中央協派遣参加者
平和ノサップ集会に参加する情報労連の仲間

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