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NTT労働組合退職者の会

トピックス

2023年8月25日
情報労連広島ピースフォーラム2023

「情報労連広島ピースフォーラム2023」は、8月4日~6日、約100名が参加した。退職者の会からは、中央協佐々木副会長、支部協から沖縄・喜納、大阪・岡本、三重・大坪さんの3名と、オブとして大阪支部協5名、千葉支部協2名が参加した。

1日目は、ワークピア広島にて13時30分から情報労連参加者が集い、ピースフォーラムが開かれた。
冒頭、主催者を代表して安藤中央執行委員長は、戦後78年が経ち原爆の恐ろしさ、戦争の悲惨さが人々の記憶から忘れつつあることに憂慮するとともに、核の使用をちらつかせるロシア・プーチン大統領の姿勢を厳しく非難した。さらに、先の広島G7サミットに触れ、「各国首脳が被爆地広島に集う歴史的意義はあったが、『核兵器禁止条約』には触れることなく、核抑止力の重要性を謳う残念な内容であった。唯一の被爆国であるにもかかわらず、『核兵器禁止条約』を批准しない日本政府の態度は誤りであり、条約の早期批准を強く求める。平和は何もせず自然に成し遂げられるものではない。今回の行動を通じて一人ひとりが何をできるか考えてほしい」と述べた。
続いて、石橋参議院議員、森本参議院議員がフォーラムに駆けつけ、また吉川参議院議員はオンラインを通じて、それぞれから、現下の政治課題に触れつつ、核兵器廃絶を含む取り組みと平和を守り次世代につないでいく運動に、これからも全力で取り組んでいく決意を述べた。

次に、導入学習として、原爆投下直後に撮影された御幸橋周辺の写真を元にした再現CGと体験者の証言を交え、悲惨な状況の一端を学んだ。
また、被爆者体験証言では、NTT労組広島原爆被爆者・二世協議会松木副会長(前退職者の会広島県支部協会長)からは、8月6日当日の話が、小学校の校庭にいてラジオ体操の前に突然空が光り、爆風が襲い掛かり、胸が焼けただれ、気を失っており、先生が胸を冷やしてくれた。その後、1年生の弟と、普通の道は歩けないので、田んぼ道をゆっくり歩いて、家路についた。母が、胸を冷やしてくれたなどなど、被爆当時の悲惨な状況や過酷な経験を克明に語っていただき、貴重な体験談を参加者全員で共有した。
その後、ピースボート国際コーディネーター松村真澄氏による「核兵器なくなる~そのために私たちができること~」と題した特別講演で、世界各国における核兵器廃絶の取り組み等について学習した。
閉会の後、参加者がバスで3カ所に分かれて、慰霊式に参加した。
私たちは、基町会場に参加した。他は、比治山と袋町会場である。
慰霊式会場到着後、黙祷、献花、献水を行い、電気通信に従事し原爆の犠牲となった先輩方の御霊に対し冥福をお祈りした。

翌5日は、慰霊碑等を巡るピース・ウォーク、広島平和記念資料館の見学、原爆の子の像(千羽鶴の塔)、動員学徒慰霊塔、爆心地(島内科医院)、美幸橋など見学を行い、慰霊碑・被爆被害の実相に触れた後、「連合2023平和ヒロシマ」集会に参加した。
連合・芳野会長の挨拶は集会に遅れて到着したため、聞くことは出来なかったが、来賓の広島県玉井副知事、広島市村上市民局長ならびにITUC郷野会長から連帯の挨拶があった。
次に、「G7サミットとヒロシマ」関する講演、戦後にも続く被爆被害の体験証言、高校生平和大使から平和に向けた署名、国際交流といった取り組みの紹介と続いた。さらに、平和長崎代表団へのピースフラッグリレーが行なわれ、集会の最後には核兵器廃絶、恒久平和の実現のため運動を続ける決意として「ヒロシマからの平和アピール」を参加者全員で確認し、閉会した。
その後、参加者全員で広島平和記念公園にある原爆ドーム前へ移動し、原爆の被害で亡くなられた方々を偲び、御霊を慰める連合・原爆死没者慰霊式に参加し、平和の祈りを込めて、慰霊碑への献水や献花の奉納を行った。

最終日6日は、ワークピア広島において、原爆が投下された8時15分に黙祷を捧げ、参加者全員による被爆体験記を行った後に、全体を通した「まとめ集会」を開催した。
中央本部小田嶋運動推進局長は、「戦争・被爆体験を直接聞く機会はどんどん減る中で、我々は次代に伝えることが使命である。本フォーラムで学び感じたことを、周囲に伝える具体的な行動をお願いする」と挨拶し、続いて情報労連平和四行動をつなぐピースリレー行動として、「2023沖縄ピースすてーじ」から「広島ピースフォーラム2023」へとリレーされたピースフラッグが、長崎県協・小柳事務局長へと手渡された。
小柳事務局長からは、「自然災害と異なり、戦争は人の手で回避できる。世界中の人々が反戦・非核を願い行動すれば実現できる。沖縄、広島から受け取った平和への願いを長崎へ持ち帰り、次の北海道根室へとつないでいく」と決意表明がなされた。
最後に、現在の核兵器をめぐる情勢を踏まえた日本政府への要請と核兵器廃絶ならび恒久平和に向けた取り組みを誓う「広島アピール」を全体の拍手で採択し、現地実行委員会の広島県協木原副議長から、「被爆体験談を語られる方々が少なくなっていく中で、被爆の実相を風化させることなく次代につなぐことが、核兵器廃絶に至る重要な取り組みであり、そのためにできることを共に考え行動しよう」と閉会の挨拶をもって「広島ピースフォーラム2023」の全日程を終了した。


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