2022度第3回拡大支部協代表者会議は、5月25~25日東京・大塚のホテルベルクラシック東京で各支部協の会長・事務局長を集め開かれた。
座長に上野副会長を選出。「本会議は全国総会に向けての重要な会議であり、多くの意見をいただき議論を交わしていきたい。」と挨拶した。
森嶋中央協会長挨拶
中央協を代表して森嶋会長は来賓紹介後、「①3月から4月に開催したブロック会議は、3年ぶりの通常開催で活発な意見交換を行い有意義な会議となった。また、統一地方選は組織内、組織重点、政策議員48名中、41名の当選と厳しい選挙結果となったが、取り組みに感謝する。②国政はサミット会議が終了し、解散含みでの6月21日会期末に向け、防衛政策の大転換を裏づける防衛費確保法案が審議されている。異次元の少子化対策の財源については、6月の閣議決定予定の『骨太方針』に反映するよう指示している模様だが、当面は増税せず、国債と社会保障制度全体で負担と言っている。医療では一人当たり500円の負担増をも検討していると言われており、その影響を受けるのは高齢者である。③全国総会に向けて、ⅰ)会員拡大は前年に引き続き50%を割っている。各企業本部との連携について、更に中央本部と論議をしていく。ⅱ)65歳超え雇用継続者の対応は65歳の総合共済脱退時に原則、『退職者の会』の加入勧奨で整理したため、準会員制度は導入しない。④結成50周年記念事業として、ⅰ)記念史の作成と総会後にレセプションを開催、ⅱ)電通共済生協から支部協へ記念品の寄贈、ⅲ)支部協における記念事業の支援を行う」と挨拶した。
来賓挨拶
はじめに、石橋参議院議員は、「昨年の参議院選挙では多くの支援を頂き感謝申し上げる。当選のお礼は活動で応えていきたい。議員13年目で責任ある立場に就き、一番忙しい日々を過ごしているが、全力で頑張っていく。国会は会期末に向け重要法案が審議されている。これまでの限度ある防衛政策から敵基地攻撃能力を保有する等安全保障政策が大きく転換する。そのための防衛費は5年間で43兆円を計上し、戦後一貫して守ってきた平和のあり方が、根底からひっくり返す道筋が確定された深刻な問題で、『防衛費確保法案』を、なんとしても廃案に持ち込みたい。少子化対策の財源を政府は、医療、介護といった社会保障費の歳出改革の徹底と社会保険料の上乗せ等を検討しているが、阻止しなければならない。解散総選挙は自民党内では今やるべきとの意見が多く、選挙はあると思う。しかしながら、立憲民主党は候補者200人を目標にしているが150人に達していない厳しい状況だが、選挙になれば組織内で全力で戦っていくので、ご協力をお願いする。」と挨拶した。
続いて、豊田NTT労組中央副執行委員長は、「①地方統一選は、48名中41名が当選した。選挙区事情が違うので、各グループ連絡会で取り組みの総括を行っていく。支部協の皆様の取り組みに感謝申し上げる。広島サミット後、岸田政権の支持率はUPし解散総選挙が現実味を増しているが、いついかなる時でも、各県域と連携し勝利に向け取り組んでいく。②7月に全国大会が開催される。今年は基軸年で雇用の安定、組織強化、福祉活動、政治活動等について議論をしていく。政治活動では参院選の動向調査結果の反省から政治の必要性を全ての組合員に理解してもらう取り組みしていく。第27回参議院選挙では組織内候補を擁立していきたい。③会員拡大に向けては現在首都圏のグループ連絡会に最終の追い込みを依頼している。会社の組織再編に伴い、組合組織も6企業本部から5企業本部体制に変更するが、原点に戻り組織強化を図っていく。最後に今後も各種取り組みに現役役員との連携をお願いする。」と挨拶した。
続いて、野田電通共済生協理事長は「①昨年に続きブロック会議とあわせての共済研修会は日常業務を進める上で、貴重な機会となった。来年も引き続き開催したいと思っている。②5月5日の北陸地震をはじめ全国各地で地震が発生している。被害に遭われた方にお見舞い申し上げる。現在、被災申告でコールセンターの輻輳はない。③加入促進が昨日から始まり7月28日までの申し込みとなっている。各支部協の『お元気コール』と合わせて取り組みの強化をお願いする。遺族組合員は10年が経過し毎年拡大し7358人となっている。生協ならではの制度であり今後も加入に向けご協力をお願いする。④50周年記念に向け生協常務会でパソコンの寄贈について確認し、総会までに各支部協に届くようにしている。」と挨拶した。
議事
休憩後、川辺事務局長が①今年度の主要な取り組みとブロック会議をふまえた全国総会への課題について(別紙1)②「ありがとう」および「つなごう基金」の会計報告について提案した。
質疑・討論
愛知
会員拡大について、今年はグループ連絡会を中心に対面で説明会を実施したが、東西以外の企業本部は雇用継続者が多くいるので、分会で実施するとして、参加しなかった。対面の説明会に参加した人は80%が会に加入したが、他では低いパーセンテージになっている。企業本部は分会とどう連絡をとっているのか、自分たちでやるというが加入していないのが現状だ。今後、雇用継続者は会への加入を勧奨するとしているが、本当にできるのか。取り組みの提案は漠然としている。もっと具体的にNTT労組と論議していくべき。
和歌山
女性会員の活動の参加・参画について、和歌山の退連ではジェンダー平等に取り組んでおり、女性の社会的参画に向け、県に要請行動を行ってきた。中央協も総会に向けてジェンダー平等を総会議案に柱として立ててほしい。
中央協
- この間、グループ連絡会、企業本部組織部長会議に出席し、会員拡大についてお願いをしてきたが、実態は別紙のとおりとなっている。取り組みについて企業本部から分会等まで確実な浸透と、また各グル連担当者の出席や退職予定者の把握の濃淡をなくすようNTT労組と論議していく。全国大会後、コミュニケーション、コムウェアはドコモ本部傘下となる。現職と十分話し合いながら対応していきたい。
- 森嶋会長は、退職者連合のジェンダー平等推進委員会の委員長を担っており、取り組みは十分理解しているので総会議案に反映したい。
奈良
次期参議院選挙に組織内候補を擁立する話が出たが、時間的に論議する余裕もない。連合が発足した時はナショナルセンターとしての期待感が強かった。振り返ってみると政権交代をしたこともあったが、現在どれだけ選挙に関われているのか。維新が躍進し会員にどう答えればいいのか。連合の役割が見えないが、情報労連はどう関わっているのか。
静岡
緊急連絡先の生協システムへの登録について、支部協で管理しているデータを使って登録していいのか。
京都
- 全国総会への課題という観点からすれば、解散・総選挙の時期との関連もあるが、統一地方選挙の結果を踏まえた「維新の会」の伸長をどう受け止め、対応していくのか早急に明確にする必要があると思う。京都の現状として、京都府議会・市議会で統一選挙直後に国民民主党が維新の会と統一会派を組み、両議会で自民党に次ぐ第2会派の勢力になった。昨年の参院選京都選挙区における国民民主党の「維新候補を推薦する」事態に続くものであり、来年の京都市長選挙への布石と見ている。連合は、参院選総括においても「立憲・国民民主党との連携を強めていく」ことを明確にしているが、維新とどう向き合うのかについては、不明瞭である。とりわけ、今回の統一地方選挙の結果を踏まえ、維新の会は次期衆院選では「野党第一党をめざす」と公言していることもあり、今一度、私たちや立憲民主党と維新の会とでは憲法や防衛問題など、基本的な政策において考え方に違いがあることを明確にして、解散・総選挙に備えるべきである。
- 前回の全国総会で、会員・役員の「会」活動中の事故等(死亡を含む)に対する補償問題として、「見舞金等」の要望・意見を提起してきた。今回、その要望等を取り上げていただいたことに感謝申し上げる。
和歌山
衆議院・和歌山1区の補欠選挙では、立憲民主党は候補者を立てられず、維新の会が圧勝した。組織の推薦候補もなく投票する人がいない状況で、このままでは維新の会への流れを止めることができない。次期参議院選挙で組織内候補を出すのは賛成だが、『吉川さおり』なのか、それ以外なのか議論を積み重ね全国総会では名前を明示し、退職者の会の意思を示して欲しい。
中央協
各支部協で管理している緊急連絡先のデータは様々になっている。生協システムへの登録で求めているのは、できる限りの最新データの同居者以外の連絡先であり、協力をお願いする。
森嶋会長
参議院議員選挙の組織内候補を擁立するかについては基本組織が全国大会で決定する。大会で決められなければ、来年春の中央委員会となる。遅くなるほど大変な事になるので、早く決めて欲しいとお願いはしている。擁立するのであれば厳しい結果も想定し、戦い方、取り組み方を十分に検討しなければならない。毎日新聞の世論調査では、野党第一党にふさわしい党は、維新が47%、立憲民主党は25%と低迷している。特に近畿エリアでは維新への期待値が7割で、これが現実の状況だ。国は防衛政策を大転換したが、50%以上の支持を得ている。「タイム誌」は岸田総理大臣にインタビューを行い、タイトルに「岸田総理大臣は、平和主義だった日本を軍事大国に変える」と記述した。その後、表題と中身に乖離があると抗議し一部変更されたが、外国の評価は日本が変わったと捉えているのではないか。連合は維新を推薦していないが、国民民主党は、立憲よりも、維新との連携は進めようとしている様に見える。維新はどこを支持基盤にしているかわからない、「身を切る改革」と言っているが、それだけでは、政策の実現性に現実味はない。野党第一党になった後、何をするのか。日本が間違った方向に進まないよう、立憲民主党の自己改革とあわせこれからも支持していきたい。現役にも自信をもって訴え続けるよう申していく。
続いて、ユアサポート・小田担当課長が退職者相談コーナーの報告(別紙2)を行った。
質疑討論後、各種提案を再度確認し、一日目を終了した。
二日目は、電通共済生協・梅田共済推進部長が「退職者共済加入促進の取り組みについて」提案した。
質疑・討論
福岡
- 7月に会員に向け機関紙を発行して取り組むが、文章だけでは読んでもらえないので、「あゆみちゃん」のイラストをメールで送って欲しい。
- 生協システムへの登録について、「お元気ですか活動」の際、連絡先を聞いている。データの現行維持をするためにも、共済更新申込書に緊急連絡先を表記し、登録後に変更があった場合は契約内容確認シートに支部協へも連絡する旨の文言を記載できないか。
奈良
生命共済の加入者数が減少している報告があったが、最近テレビで掛金が安い保険のコマーシャルが頻繫に流され、ネット加入が増えている。10年後、生協の未来は大丈夫なのか。支部協では共済関連の問い合わせについて一次対応しているが、会員全員に伝える手段は機関紙だけで機会としては少ない状況にある。
群馬
共済掛金の未納者の対応について、支部協に掛金自主徴収の連絡がくるが、契約の権利関係からして支部協が掛金を徴収するのはおかしいのではないか。また、生協システムに緊急連絡先を登録することにより、その情報を基に、共済の見舞金等法廷相続人以外の人に連絡し、受け取ってしまうようなトラブルが起きないか懸念している。共済の権利関係についてはルールに外れないよう取り扱いを厳重にして欲しい。
中央協
- データの維持については、会のみ会員もいて、加入促進の資材での送受はむずかしい。日常的に脱会、死亡もあり、扱いは従来通り生協支部で処理する。取り組みは1年間あるので、最新のデータを集めて欲しい。
- 生協は相続に関する共済については相続順位に基づいて対応する。不明会員の場合は役所に照会するので、登録したデータは使用しない。
生協
- 「あゆみちゃん」のイラストは使って欲しいので、ブロック推進、共済推進部にイラストの提供を依頼して欲しい。
- 掛金が3か月未納の場合、支部協費も未納となるため、支部協に連絡し生協の掛金と合わせて自主徴収をお願いしている。口座振替ができない場合3か月未納で保障がゼロになってしまうが、本人対応し契約継続を希望する意思があれば、2,3日遅れても契約が成立することができるので了解して欲しい。契約上の責任については明確にする。
- 生命共済の掛金は、70歳を超えると倍々になってしまい、減口はしかたないが、いざという時に備え解約は避けて欲しい。現状、電通共済生協は生命共済で支えられているが、減収が続けば10年間のシミュレーションをした場合、生命共済では支え切れなくなる。危機感を持ち、共済の促進について新たな発信ツールとして公式LINEを検討している。
群馬
掛金の徴収につて、ユアサポートからの連絡により支部協で徴収してもいいものか保障できるのか。保険の契約約款上違和感を持つ。民間保険ではあり得ないことで、まともな仕組みにして欲しい。
岩手
- 81歳以上の生命共済の掛金は高い。テレビで民間保険の掛金は安いコマーシャルが流れている。今後、NTTを退職した後期高齢者の医療保険料の負担は2割になる。掛金の見直しはできないのか。また、「あいあい」の契約は85歳以上も保障できないのか。
- 交通災害の契約は子どもが結婚して独立しても、継続契約できるように検討して欲しい。
- 緊急先の連絡先について、施設入所が増えており連絡がとれないので、把握するのが難しい。どのようにしたらよいか知恵を貸してほしい。
中央協
長期入院、施設入所等で100%を目指すのは難しいが、状況は理解しているので可能な限り取り組んでほしい。
生協
- 生命共済の掛金は見直してきた。共済は厚労省の認可制度で70歳以上の掛金を下げると危険率の関係で難しい。民間保険のコマーシャルでは30歳で見積もり掛金を安く見せているのであまり信用しないでほしい。生協は長期の商品は扱えず、短期商品のみのため契約は1年更新で、終身保険とは違うが、今後の生命共済については、トータル的に検討していきたい。交通災害の継続契約については難しい。
- 未納者の掛金の徴収について、運動論で支部協にお願いしてきたが、今後、規約に則り支部協費と切り分けて生協で徴収していくか、検討する。
栃木
生協活動は助け合いで、世話役活動の一環と思っているので自主徴収は従来通り一緒にして欲しい。
岡山
掛金未納者の扱いについて、文章で明示して欲しい。
長崎
責任問題は理解するが、共済は我々が作り上げてきた。会員との信頼関係を保つためにも生協と連携をとり共済制度は守っていかなければならない。
生協
制度上明確にして整理する。
上野議長は掛金未納者の扱いについて、生協で精査し文書化することを確認し、会議を終了した。