第24回全国総会は、9月28日、大阪市・ホテル大阪ベイタワーで3年ぶりに集合開催を基本とし、代議員77名(2支部協は書面議決)が参加し開催した。
異例ではあるが、田嶋要衆議院議員が公務で東京に戻るため、議事開始前に挨拶「新型コロナウイルス、物価高騰など深刻な課題がある中でも国会は開催されずいたが、10月3日から臨時国会が開かれる。経済政策や旧統一教会と自民党の関係などについて徹底的に追及していく。」と述べた。
あらためて、司会者の髙見副会長が開会。冒頭、大阪支部協会長であり中央協監事の中井秀禮さん、青森県支部協議会会長、嶋田慶紀さんを含め、この一年間で2997名の会員が亡くなられたことに対し、ご冥福を祈って黙祷をささげた。
この後、議長に滋賀県支部協の須賀代議員を選出した。
須賀議長は「退職者の会は多くの課題を抱えているが、会として会員に何ができるか、本総会で方向性を見いだせればと思っている。」と挨拶し、議事が進められた。
最初に森嶋会長は退職者の会が直面している課題①「新型コロナウイルス感染症下での運動と今後の対応」、②「支部協常駐体制の確立」、③「参議院選挙について」の状況認識と問題提起を挨拶とした。(詳細別紙1)
続いて、中央本部を代表し、鈴木中央執行委員長は、はじめに現・退一致で取り組んでいる会員拡大や高齢化に対応した運動の取り組みに敬意と感謝を述べた後「①第26回参議院選挙では、組織内『石橋みちひろ』は比例代表50議席の最後の1議席を確保し、何とか三期目の当選を果たすことができた。また、選挙区の重点候補4名も厳しい戦いを制し、当選することができ、退職者の会会員、ご家族の支援・協力にお礼を申し上げる。今次参議院選挙は昨年の衆議院選挙に引き続き野党第一党の立憲民主党が受け皿とならなかったことは極めて重い課題であり、『石橋みちひろ』の獲得票(11万1703票)の結果を組織として厳しく受け止めている。現在、投票動向調査を実施しており、調査結果をふまえ総括し、爾後の取り組みにつなげていく。②2022年度末退職者の加入率は全国平均で50%を切る結果なった。『退職者の会』への加入は現役の取り組みであり、責任を痛感している。コロナ禍の中で厳しい組織環境にあるが、退職者の会とのより一層の連携を強化し、「現退一致」の運動の実効を高めていく。③安倍元首相の『国葬』については、国会での決議を得ない中で強行された。国葬問題が国民を分断することはあってはならないが、政治への信頼回復に向け、国会の場で議論を尽くすためにも、新たな体制となった立憲民主党に期待したい。」と挨拶を述べた。
次に、情報労連中央本部北野書記長は「①台風15号の大雨により、被害にあわれた方にお見舞いを申し上げる。年々強まる異常気象による自然災害は、全世界で、熱波や干ばつ、豪雨など脅威となっている。パキスタンでは国土の3分の1が冠水し、3300万人に及ぶ国民が避難生活を余儀なくされている。連合は支援を検討しており、情報労連としても可能な限り支援に努めていきたい。②組織内「石橋みちひろ」を勝利に導いて頂いたこと、日ごろからの連合運動および地域共闘を支えて頂いていることに感謝を申し上げる。③来年10月に情報労連は60年を迎える。「労働運動発展のためには、産別運動強化が不可欠」との決意で立ち上げた想いを継承していくためにも、各構成組織とともに産別運動強化に向けて尽力していく。④組合員の働き方や価値観が一層多様化してきているが、対話を重視しつつ、連合とともに、「社会的価値ある運動」展開していく。」と挨拶を述べた。
次に退職者連合人見会長は「3年ぶり対面で総会を開催し、各地方退連で政策制度要求の実施をはじめ、①目標100万人を目指す組織拡大の取り組み。②女性参画は地方退連で取り組みを進め、前進しつつある。③高齢者集会もできる限り対面で開催するなど、具体的な活動を前へ進めている。ウクライナ情勢では、ロシアが核兵器の使用をちらつかせるなど危険な状況にある。停戦、平和に向け世界の人たちが声をあげなければならない。
そうした中、日本では、防衛費増額で社会保障費削減に向けられないよう警戒している。また、予算に国民民主党が今回も賛成すれば、連合運動が股裂きになってしまうことを危惧している。退職者連合は恒久平和、社会保障の充実に向け頑張っていく。」と挨拶を述べた。
次に、野田電通共済生協理事長は「台風被害にあわれた方へお見舞いを申し上げるとともに、共済金の支払いに全力をあげる。生協総代会を3年ぶりに10月20日対面で開催する。第56期決算については、経常収益は前年より2億2713万円増となったが、目標の122億円には届かなかった。受入共済掛金は昨年比6576万円の増収で、内訳では現職組合員は減額となったが、退職組合員で増額となり、退職者が生協を支えている。お礼を申し上げる。健全性を堅持するために、第57期事業計画では、第3期中期事業計画の初年度として、現職組合員への取り組み強化が最重要課題と認識し、基本組織と連携を強化にして総力を挙げて取り組む。
先日、長野県の白馬村の会員から2月の豪雪災害による給付金のお礼が届いた。一人でも多くの人の役に立ち、信頼される生協として頑張っていく。」と挨拶を述べた。
続いて、石橋みちひろ参議員は「支部協、会員の皆様のおかげで三選を果たすことができた。国会活動で応援に応えたい。国会の審議を経ず、歪んだ政治の中心にいた安倍元首相の国葬は憲法違反であり追及していかなければならない。立憲民主党は、旧統一教会による金銭的、家庭崩壊などの被害に対する「悪質献金被害救済法案」を提出していく。また、旧統一教会と自民党の関係についても追及していく。予算委員会の筆頭理事、そして参議院国会対策委員長代理として、働く者、生活者の声を大事にする政治を取り戻すため、何より平和を守るため国会で頑張っていく」と力強く挨拶を述べた。
その後、川辺事務局長が①「一年間の活動を振り返って」、②「2022年度具体的取り組み」(別紙2)、③「2021年度決算報告」、④「2022年度予算(案)」について、一括提案した。
続いて、水野監事より2021年度会計監査報告が行われた。
質疑・討論
京都・木戸代議員
- 会員拡大の取り組みについて、先程、中央執行委員長の「昨年度、50%を切ったことに対し、現役として責任を痛感している」との挨拶がありました。その決意を受け止めた上で、中央協として中央本部を介して企業本部単位に、「会員拡大・強化対策会議」(仮称)を設置させるなど、支部協とも一体感のある取り組みとなるようにしてもらいたい。
- 会員・役員が「退職者の会」の活動中における怪我や死亡等の補償問題について、現状の「労働組合活動補償費用保険」とは別に、何某かの救済・お見舞金制度の検討をお願いしたい。
栃木・町田代議員
機関紙コンクールで、ホームページの内容は評価対象となっていないが、評価して欲しい。
中央協
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会員拡大の取り組みについては、昨年企業本部組織部長会議で強い要請を行ってきた。企業本部で温度差があるため、今年も本部主催のグループ連絡会議に出席し、企業本部から分会までの取り組み強化について要請をしていきたい。
また、会員拡大については中央本部二役に状況報告をしている。責任は現役にあることは明確で、深刻に受け止め対応していく旨の回答をもらっている。NTTグループの再編に伴い組織人員は東・西からドコモ、データへシフトしていき、地域型の運動が対応できなくなり、運動のあり方も問われてくる。会員拡大を含め、基本組織と真剣に意見交換をして取り組んでいきたい。 - お見舞金制度については、財源・補償範囲など難しい面もあり、まずは支部協で対応をし、それでも対応できなければ考えていかなければならない。いずれにせよブロック会議で議論していきたい。
- ホームページは全支部協が開設していないので、現時点では評価の対象としない。
この後、全ての報告・提案に対し、満場一致で承認された。
次に、表彰事項について報告された。
永年役員表彰は、8名の支部協会長・事務局長(別紙3)に対し、永年の活躍に対し、森嶋会長から表彰盾が渡され、記念品が贈呈された。
機関紙コンクール表彰(別紙4-1)は、最優秀賞に和歌山県支部協議会の「つれもていこら」(別紙4-2)1紙、優秀賞は、北海道支部協議会・北見地区協の「おほーつく」をはじめ6紙、努力賞は、宮城県支部協議会・太白地区協の「太白だより」をはじめ8紙を発表。表彰については支部協議会へ付託した。
また、400号発行を達成した、秋田県支部協議会・本庄由利地区協の「退職者の会だより」(別紙4-3)の特別表彰理由を提案した後、森嶋会長から表彰状と副賞が贈呈された。
次に小倉事務局次長から、役員の選出(別紙5)が提案され、全体の拍手で確認された。
議長解任後、森嶋会長の音頭で団結ガンバローを三唱し、全ての議事が終了した。