退職者の会の主要な会議である19年度2回目の拡大代表者会議は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため延期を余儀なくされ、7月13日、14日、16日の3日間、6ブロックに分け電話会議で開催された。
初めての電話会議の開催にあたり、代表者会議で提起する①会と会員とのコニュニケーションの充実、②参議院議員選挙取り組み状況の報告、③核兵器廃絶1000万署名、④台風15号、19号等による被災者支援カンパ等を中央協で取りまとめた会議資料(別紙1「19年度第2回拡大支部代提起」、資料1「2019年台風15号、19号等大規模災害支援カンパ集約表」、資料2「2019年度核廃絶1000万署名集約表」)を、6月15日に支部協へ送付し意見・要望等を求めてきた。
支部協からは、多岐にわたる質問・意見・要望等(32支部協から、112項目)が寄せられ、同様の趣旨の意見等についてはまとめ、中央協から各項目に対する見解(別紙2「拡大支部代Q&A」)を示してきた。
今回の会議では、この見解を基に補強の意見・要望等を求め議事を進め、全体の意思統一を図った。
石原中央協会長挨拶
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、12月の拡大代表者会議以来、ブロック会議の中止、拡大代表者会議の延期で、半年間顔を合わせることが出来なかった。新型コロナウイルスの収束が見通せないため、今回は電話会議での代表者会議を開催することとした。
その中で、各支部協は工夫した体制で、各種取り組みにご努力を頂いていることに感謝申し上げる。
また、今年も九州をはじめ、長野、岐阜などで豪雨災害が多発しており、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げる。
新型コロナウイルスとの関係で組織の対応も変わらざるを得ない状況にあり、今年の全国総会については、検討を重ねた結果、書面会議の開催を決断した。この電話での代表者会議で各支部協の了承を得たい。総会議案については8月上旬に送信し、各支部協から意見等を受け、これに対する中央協の見解を示すこととする。
具体的には事務連絡で周知する。なお、支部協総会の開催方法については、区々であることから、支部協に一任するが、総会を開催しない場合でも、何らかの意思統一する場を設けて欲しい。いずれにせよ知恵を絞り、英知を結集し各種取り組みを行っていきましょう。
7月13日(月)10時~北海道・東北ブロック
①会員拡大について、グループ会社を退職した方へのアプローチができていない。(岩手)
A)
会員拡大は現役の取り組みで、会社にはNTT労組を通じて情報提供を求めているが、中々出てこない。ご意見は真摯に受け対応するが、支部協もヒューマンネットワークを活かして取り組みをお願いしたい。
②毎年豪雨等の大規模災害が発生。地球温暖化が大きな要因と言われている。署名活動等退職者連合に提起するなど積極的な対応が必要。(岩手)
A)
我々の立場として退職者連合へも対応していきたい。
③安倍政権を倒すため、野党がまとまり、現・退一致で取り組むことが重要(岩手・福島)
A)
野党共闘に向け、連合も汗をかいている。一致できる接点をみつけまとまることが、衆議院選挙においてカギを握る。現役と退職者の会の役割分担をG連で話し合うよう、中央協としてNTT労組に働きかけていく。
④
- 支部協総会は書面開催予定。その前段として、地区協の会長、事務局長等をメンバーとする拡大幹事会で議案や開催方法を議論し決めたい。(秋田)
- 総会に代わる拡大幹事会を開催する予定。来賓は呼ばない。(岩手)
- 代議員を集めての総会を開催。懇親会はやらない。(青森)
A)
全国的に支部協総会の開催方法を把握していく。
⑤事務連絡は、メールだけでFaxはいらない。(山形)
A)
全ての支部協にメールの環境が整ったので、今後、状況を見て対応していきたい。
⑥ライフアシスト誌の送付時期について、支部協ニュースの発行時期と合わせてもらいたい。(福島)
A)
ライフアシスト誌は急ぐ必要のない内容なので、支部協ニュースを発送する際に同封してほしい。満期対応者へはライフアシスト社が10月に資料送付。
⑦立憲民主党の党員募集は、地域か組織どちらに対応すればいいのか(山形)
A)
今回の党員募集の事務連絡は情報共有として発信、既に地域で取り組んでいるところもあり、今後の対応については政治部と対応していく。
7月13日(月)14時~関東・東京・信越ブロック
①千葉支部協より、今回の大規模被災者支援カンパの見舞金について、283名の会員へ見舞金の振込が完了した。感謝申し上げる。
②政治課題について、支持者カードは会員宅に行けば書いてくれるが、紹介者カードは高齢化で難しい。また、支持者カード、紹介者カードは一枚で統一し複写式にして本人に控えを渡せるよう工夫をお願いしたい。(長野)
A)
次回の参考にしたいので、相談させてほしい。
③新型コロナウイルス感染拡大防止のため全国緊急事態宣言が出され、支部協事務所を閉鎖した。その間の生協への請求等の対応についてはコールセンターへ連絡するよう会員に案内したが、コールセンターに連絡すると支部協を案内するという事が何件かあった。(東京)
A)
次回同じことが起きないよう、福祉団体としっかり対応していく。
④栃木は支部協総会を中止し、書面開催とする予定。
7月14日(火)10時~東海・北陸ブロック
①退職者説明会はテレワーク、有期・無期の退職者の加入の問題もあり早め早めの対応を要請する(福井)
②「行事保険」は、日常活動でも適用されるのか。(静岡)
③今後会員数は減少が続き、会活動の主軸を担っている団塊の世代が高齢化していく。今後の「会」の活動の在り方に検討すべき。(岐阜)
A)
退職者説明会の課題認識は支部協と一致しているので、NTT労組と対応する。各支部協もN労グル連と論議してもらいたい。
行事保険の正式名称は労働組合活動補償費用保険という。今までも活動中の怪我等は対象となっている。なお、窓口はきらら保険なので、地域の担当へ相談をお願いしたい。
退職後も仕事を続ける会員が多いこともあり、会活動へ参加する新会員が少なくなりつつある。今後の会活動の在り方を支部協と検討していきたい。
④大規模自然災害被災者支援カンパの見舞金について、罹災証明だけでは不公平感がでる。(屋根瓦が2、3枚飛んでも罹災証明書がでる。(静岡)
A)
配分は公平が基準。不公平感を感じないようNTT労組と十分話し合う。
⑤政治課題について、現役の活動が従来と違い厳しい状況の中で、解散総選挙や参議院議員選挙の取り組みが不安。現役の総括会議時に「吉川さおり」の組織内決定が2年前で、早めに決めるのは良くないという意見がでたという話を聞いた。(福井)
⑥次期参議院議員選挙の前に必ず解散総選挙があり、組織内候補の当選へ向け、前哨戦として野党統一候補の擁立で、政権与党との対峙構図を作らなければならない。しかし、岐阜では特に1区擁立のめどが立っていない状況。今、安倍政権自らの失態で支持率が低下しているとき、立憲の支持率が上がっていない。党の奮起を期待したい(岐阜)
A)
2年間あると中だるみが生じるが、地域事情にあったテンポで取り組みをお願いしたが、現職との連携がうまくいかなかったところもある。次期、参議院選挙で新人を擁立となると一からの対応となり、早めに決定するよう要望はあげている。
都知事選で立憲の支持率は5%、国民民主党は数字にも出てこない危機的な状況。
連合の対応も難しい状況となっている。地域からの盛り上がりをお願いしたい。
⑦諸活動は、現・退一致で今後とも取り組んでいく。(三重)
A)
認識は一致。
⑧ブロック会議はできれば温泉地で開催をお願いしたい。新型コロナウイルス感染拡大に伴い会則の変更はあるのか。
A)
退職者の会はNTT労働組合規約を準用しているが、現役は組合員法に基づいている。退職者の会は柔軟な組織運営で対応していきたいので会則の変更は考えていない。
7月14日(火)14時~近畿ブロック
①会員拡大について、退職者数の減少やドコモ関西がドコモ電友会への加入拡大を進めていることもあって厳しい。また、カタカナ企業本部への退職者情報を求めてほしい(兵庫)
②支部協活動状況の取りまとめは参考になり、各地協にも報告し活動に活かしていきたい。お礼を申し上げる。(京都)
③支部協の活動報告を誰にでも見てもらいたいので、中央協のHP内に支部協の枠を作ってもらいたい。(滋賀)
④全国総会の書面開催は賛成。奈良も書面開催の予定。会員拡大で、会員資格退職後5年以内としているが、過ぎても加入できるのか(奈良)
A)
- ドコモに限らずカタカナ企業本部の退職者情報を取得するようNTT労組と再度対応したい。
- 会員は中央協のHPより身近な支部協のHPを見ている。中央協のHPでリンクを張っているので、現状のままとしたい。
- 会員資格退職後5年以内は、「ありがとう」を作る前に作った規約で、現在5年に意味はない。支部協の幹事会で決定すれば加入できる。
⑤大規模自然災害について、見舞金の対象は罹災証明書が必要だが、生協の共済金支払いと違う。また、見舞金のお届けは原則手渡し。組織実態と乖離している。(和歌山)
⑥現・退合同でのカンパ実施はスケールメリットが大きい(大阪)
⑦見舞金のお届けは原則手渡しとあるが、送金でも良いのではないか。(兵庫)
⑧カンパ残金の趣旨は理解したが、カンパは目的カンパであることから、足りなくなったら基金から取り崩すべき。(京都)
⑨送金は手数料がかかり、カンパ金が少なくなる(滋賀)
A)
配分は公平が基本。不公平感を感じないようNTT労組と対応する。見舞金のお届けは今回、振込も可能としている。残金の扱いについて「NTT労組災害対策基金」が新たに創設されたが、運用についてはこれからで、中央協としてNTT労組に十分対応していきたい。
振込手数料については、いい方法が見つからないが、会員のカンパする気持ちを受け止めていきたい。
⑩解散総選挙については維新を意識して、早め早めの対応が必要。(大阪)
⑪参議院議員選挙の現状と課題についての記載はあるが、総括がない。今回の電話会議で総括案的なものが提起されるべきではないか。また比例代表の吉川だけの総括ではなく参議院議員選挙全体を総括し、衆議院議員選挙への取組みにつなげるべきではないか。投票動向調査の労組が政党に期待する項目も参考すべき。いずれにしても「総括なくして方針無し」の例えにもあるように、きちっと総括すべき。(京都)
⑫連合が指導力を発揮し、選挙の争点等を国民にアピールすべき。また、現役は組合員へ選挙の意義等について啓発活動が足りない。今後解散総選挙や地方選挙もある。(奈良)
A)
退職者の会の焦点は参議院の比例の取組みで、現役で全体の総括はされているが、昨年と現時点で状況が変わっている。都知事選では自民党は出馬していないが、小池が366万票、宇都宮が84万票、令和新撰組の山本が65万票、維新の小野が61万票と大きな流動化が起きている。政治の流れを変える取り組みを地域から作らないと変わらない。総括については、毎回、代表者会議で議論し、それを受け、総会議案で提案しているが、大雑把な提起にならざるを得ない。動向調査の結果は政治状況を表している。今後活かしていかなくてはいけない視点で、NTT労組とも相談していきたい。
⑬核兵器廃絶1000万署名の取り組みについて、「支部協間の差」について受け止めるが、20万筆に届かないことは釈然としない。二層式の組織に問題があるのか。(京都)
⑭1000万署名、5年前と同じ取り組みで13%下がった(奈良)
A)
目標の20万筆に届かなかったのは残念だが、会員の戦争に対する思いは同じ。支部協間の差について、中央協は統制権を持っている訳ではないので、どう気合を合わせ取組んでいくかだと思う。
⑮大阪は書面で総会開催。兵庫は三密を避けて総会開催。
7月16日(木)10時~四国・中国ブロック
①80歳超え会員へのアンケート調査報告(香川)
②カンパは、年に1回強化月間を決めて実施し、基金に入れたほうが良い。(島根)
③今年の激甚災害のカンパの実施は考えているのか。(愛媛)
④カンパ金の積み立て上限額は。(香川)
⑤今後2、3年かけてカンパ全体の考え方を検討したらどうか(高知)
A)
今回の激甚災害について、連合は取り組むが、情報労連、NTT労組はまだ結論をだしていない。またカンパについて、どの様な時に実施するのか、配分方法などNTT労組と論議していく。
⑥今後の参議院議員選挙では、年金、医療、介護等の高齢者向けの政策をアピールしてもらいたい。(山口)(愛媛)
A)
高齢者向けの政策を出していくように、NTT労組と連携していきたい。
7月16日(木)14時~九州ブロック
①会員拡大の加入率が落ちている。より現役との意見交換が必要、他の支部協の取り組みを教えてほしい。(福岡)
②グル連からは2月に情報をもらった。(佐賀)
③香川の80歳以上のアンケート調査は、参考になった。地区協の女性役員の登用を積極的に取り組んでいる。(熊本)
④役員の成り手がいない。シルバー人材センターでは月5~6万円貰える。ボランティアでは理解してくれない。苦労している。(鹿児島)
⑤役員、特に三役の成り手がいない。65歳で退職しても働いている人が多い。(沖縄)
A)
- 加入率が落ちているのは心配している。これからも分母が少なくっていく。企業間格差をなくすよう中央協も頑張る。
- 80歳以上アンケートは、全支部協に送付するので参考にして欲しい。
- 役員はボランティア活動となるが、役割分担をして多くの人に携わってもらいたい。良い知恵があれば水平展開していきたい。
⑥大規模自然災害に対する被災者支援カンパについて、激甚災害指定された災害が毎年発生したら、毎年カンパを実施するのか。指定されない台風で被害にあった会員は対象にならないなど悩ましい。(福岡)
⑦振込でカンパをお願いしているため、時間がかかるので、取組み期間を長くしてほしい。(佐賀)
⑧台風被害は共済で、お互い激励する意味でお見舞金としてカンパ。(長崎)
⑨「自然災害支援カンパ」とはどのようなものなのか。(大分)
⑩カンパ金の集約は難しいため、幹事会にはかり特別会計から支出。(沖縄)
⑪カンパ金は、役員等の限定した方から集めている。カンパ金の集約は支部協ではなく中央協で集約したらどうか。(宮崎)
A)
カンパの取り組みについて、中央協と意見はずれていない。カンパは現・退一致で取り組みことによってスケールメリットがある。支部協によって取り組み方法が違うが、金額ではなく、取り組みを大事にしながら、どの様な時に取り組むか、配分方法は等、NTT労組と論議していく。また、目的カンパにすると残金の扱いなど課題が残るため、新たに「NTT労組災害対策基金」が創設されたが、その中でカンパを実施する際、個別名称ではなく自然災害支援カンパとして扱っていく方向性だが、運用については今後議論されていくので、中央協としてNTT労組に十分対応していきたい。
⑫政治課題について、支持者カード、リーフ、パンフはもっと工夫を。(熊本)
⑬国政選挙、地方選挙でも投票率が下がってきている。分析が必要。(沖縄)
A)
昨年も、福岡、鹿児島の支持者カード等参考にしてきた。使い勝手の良いものを作っていきたい。
⑭核兵器廃絶1000万署名について、署名督促の電話をしたが不出が多い(佐賀)
⑮取り組むごとに(年度ごと)署名数が下がっている。高齢になり人との付き合いの幅が少なくなってきている。(長崎)
⑯5年前より筆数が増えたが、家族数が少なくなって一枚の署名用紙に5名の署名ができないようになってきた。(沖縄)
A)
高齢化に伴い、核兵器廃絶については関心あるが、署名について忘れてしまう。回収率をどれだけ高めるか、支部協の丁寧な取り組みをお願いする。
⑰支部協総会は開催するが懇親会はやらない。(佐賀、長崎、熊本)
⑱書面開催(鹿児島、宮崎、沖縄)
⑲規模を縮小して開催(福岡)
⑳活動報告は支部協が回答し易いよう統一フォーマットの改善をお願いしたい。また、退職者連合の産別加盟についてはどの様状況になっているのか(福岡)
A)
フォーマットについては意見を聞き改善していく。産別加盟については、情報労連の大会で承認されたが、具体的には今後議論を進めていく。