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NTT労働組合退職者の会

トピックス

2019年9月18日
情報労連「2019年北方領土返還平和行動in根室」

情報労連「2019年北方領土返還要求平和行動in根室」ならびに連合「2019平和ノサップ集会」は9月7日~8日の2日間、根室・納沙布岬で開催された。

この行動は、昨年、胆振東部地震で中止となり2年ぶりとなったが、情報労連の仲間が105名集まり、退職者の会は、中央協から上野副会長、支部協からは、古市つや子さん(福井)、井上規子さん(山形)、堀家晴海(岡山)さんの3人の他、地元北海道の退職者の会からも4名が参加した。

一日目は9月7日、釧路市のアクアベールで情報労連の学習会が開かれた。
主催者を代表して北野情報労連本部書記長は「胆振東部地震発災から丁度1年。被災地の人口流出が止まらず、多くの方が避難生活を余儀なくされており、心からお見舞い申し上げる。平和4行動は、情報労連のど真ん中の運動だ。北方領土が不法に占拠されて74年、語り継ぐ人も減り、担い手も厳しい状況にある。『創り』『育てる』平和をしっかりと進めていきたい。9月5日の日ロ交渉では、未来志向で作業を進めていくことを確認したものの進展していない。多くの人が北方領土で地上戦が行われ、追い出されたことは余り知られていない。北方領土で何かあったのか想像しながら実相を伝え、平和の担い手として取り組んでもらいたい」と挨拶。

このあと太田北海道協議会議長が地元としての歓迎の挨拶を行い、行動日程等の説明を行った。

第一部(北方領土編)では、「北方領土とは」をテーマに金子北海道協議会から学習。
続いて、千島歯舞諸島居住者連盟の安田愛子氏を講師に「私のふるさと蘂取(シベトロ)」をテーマに講演が行われた。安田氏は、シベトロ(択捉)に生まれ、育ったシベトロ(択捉)に鮭が遡上する様子や素晴らしい環境、子供の頃の遊びなどを披露、20年8月に留別にソ連に占領、9月にシベトロに入ってきた状況やソ連人と一緒に生活をした体験を語った。
島民交流で択捉に行ったが、お墓が草の中にあった。不法占拠されて74年、元島民も少なくなった、一日も早く、返還して欲しいと訴えた。
次に、「北方領土返還についての情勢報告」をテーマに小岩北海道議会議員が講演を行った。
この中では、北方領土の訪問事業として、北方墓参事業、自由訪問事業、4島交流事業(訪問・受入)、北方4島住民支援などこれまでの地道な取り組みが報告された。

第二部(樺太編)では、樺太豊原会の尾形芳秀氏「8月15日からの1週間について」と題した講演を行った。
この中で、尾形氏は、「ソ連は、8月15日の停戦成立以降も、千島列島侵攻が行われたが、樺太では、8月11日に国境を越えて侵入し、戦闘となった。8月22日、知取(シルトル)町で停戦協定を結んだが、ソ連は、協定に違反して、空爆を行い、多数の死者が出たこと、そしてその後も樺太からの引き揚げ船 小笠原丸、第二興丸、泰東丸が、留萌沖でソ連軍潜水艦から攻撃をうけ多くの犠牲者が出た」との話しを熱く語った。

続いて、来年開催される「沖縄ピースすてーじ」に向けて太田北海道協議会議長から川満沖縄県協議会副議長へピースリレーが行われた。
午後6時10分から同会場で夕食交流会が行われ、地元から和太鼓が披露されるなど大いに盛り上がった。
その後、中央協派遣参加者と釧路地区協庄司会長ら4名と近くのお店で交流・懇親会を行った。

二日目は、朝7時20分にバス(3台)に乗り、納沙布岬に向かう。約3時間。車中で映画「樺太1945年夏~氷雪の門」(樺太・真岡郵便局において、9人の交換手が青酸カリで自決した悲劇)を鑑賞する。

納沙布岬に到着した。天気が良ければ、北方領土を眺めることができるが、あいにく霧で叶わなかった。

連合主催の「ノサップ集会」に参加する。連合全体で1000人が参加した。
主催者を代表して相原事務局長は「北方領土が不法占拠されてから今年で74年。長年にわたり返還交渉が続けられてきたが、依然としてロシアの不法占拠の実態は続いている。2016年12月の首脳会談で共同経済活動を実施する新しいアプローチが合意された。北方領土には豊かな水産資源や自然といった素晴らしい価値があり、その価値を高め両国の発展につなげる必要がある。さらに根室をはじめとする周辺地域の発展という視点も欠かせない。今年の日ロ首脳会談で平和条約に向けた協議を進めることが確認されたが、ウラジオストック会談では具体的成果は上がっていないように思える。私たちが灯す祈りの灯が両国の将来の発展を照らすものとなるよう、両国政府の交渉と対話を期待し要請していきたい。戦後74年、元島民の方々も年齢を重ねられている。生きている間にふるさとに戻りたいという元島民の皆さんの想いが叶うよう粘り強く運動を続けて行きたい」と述べた。

集会では連合北海道の出村良平会長の地元歓迎あいさつのあと、外務大臣、沖縄北方担当大臣、北海道知事のメッセージが紹介され、諸星衛北方領土問題対策協議会理事長、石垣雅敏根室市長、児玉泰子北方領土返還要求運動連絡協議会事務局長が挨拶した。元島民の鈴木咲子さんの訴え、連合島根松林重雄副事務局長の竹島問題に関する特別報告、連合長崎高藤義弘会長の平和アピール、連合北海道から連合沖縄へのピースリレーののち、参加者全員で集会アピールを採択し、がんばろう三唱で集会を終えた。

その後、一路、釧路に戻り、それぞれが帰路に就く予定だったが、台風15号の影響で飛行機が欠航。名鉄観光サービスの斡旋で、一つのグループは、釧路宿泊、翌日帯広空港から、二つ目のグループは、釧路空港から千歳空港に行き、千歳で宿泊、翌日千歳空港からというものだった。
私は、二つ目のグループとなった。釧路空港に行くと濃霧で欠航となり、また、釧路まで戻り、JR根室線で釧路から千歳まで行くことなり、約4時間の行程でホテルに着いたのは午後11時を回っており、ヘトヘトとなった。翌日の飛行機も台風15号の影響で、大幅に遅れ、羽田空港についても在来線の混雑に巻き込まれた。印象に残った平和行動となった。


情報労連学習会に参加する中央協派遣参加者
平和ノサップ集会に参加する情報労連の仲間
平和ノサップ集会に参加する中央協派遣参加者

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