中国・四国ブロック会議は、3月8日~9日にかけて、岡山市のホテルメルパルク岡山で開催された。出席者は、中央協から高石、上野の副会長、川辺事務局長、中井監事の4名が、支部協からは岡山、広島、山口、島根、鳥取、愛媛、香川、徳島、高知の会長と事務局長が。福祉団体からは、電通共済生協 藤井常務、宮本経営企画部課長、杉山四国ブロック推進部長、十代中国ブロック推進部長、労連共済本部 森脇総務経理部長、(株)きらら保険 高橋副社長、谷川経営企画部課長、川岸中国支店長、河野四国営業所長、(株)ライフアシスト 太田常務取締役が。
会議は、高石副会長がつとめ、午後2時から始まった。
中央協を代表して上野副会長は「このブロック会議は、中央協と支部協の距離を縮める良い機会である。忌憚のない意見を述べてもらいたい。また、中央協と支部協の二段階の組織体制になって今年でちょうど20年目を迎える。これまでの組織運営について、支部協からの要望もお聞きしたい。と述べた後、以下三点についてあいさつをした。
①169回通常国会と政治状況について、通常国会では、重要法案の一つである働き方改革の裁量労働制の適用業務拡大は、論議の根拠となった調査データがずさんなものであったことから、法案提出断念に追込んだが、スーパー裁量労働制といわれる高度プロフェッショナル制度は、諦めておらず何としてもこれを阻止したい。働き方改革は、現役だけでなく、社会福祉制度を維持していくには、現役の安定かつ良質な雇用が前提である。また政治状況では、民進党と希望の党の統一会派頓挫や民進党と希望の党で新党結成の動きもある。労働界も立憲民主党支持を鮮明にした産別も出てきた。連合もこれまで推薦してきた議員を中心に政連合政治フォーラムを立ち上げた。こうした状況の中で、来年夏の参議院選挙を見据え、巨大自民党に対峙する政治勢力の結集に向け、現・退で取り組むことが必要。②反戦平和について、中国、ロシア、アメリカ、北朝鮮などの国々で軍拡が進む中、日本でも安倍政権下で、安保法制改悪と憲法9条に自衛隊を明記する憲法改悪の動きが加速しており、反戦・平和の取り組みを今後とも取り組んでいく。③自然災害について、日本は、国土の割には地震や活火山が多い。大規模地震発生の予測として、南海トラフ、首都圏直下型や最近では千島列島での発生も言われている。このような状況下で、大規模災害が発生した場合、各支部協は、会員からの連絡を基本としつつも、会員の緊急連絡先把握に努めている。今後とも引き続き取り組んでいただくとともに、どう維持メンテしていくかが課題だと思っている」と述べた。
続いて来賓として地元中国総支部大本委員長は、グループ連絡会の取り組みに感謝の意を述べた後、①春闘情勢について、スト批准率98.05%を背景に時間外拒否を3月12日、山場を3月14日に設定し、会社と交渉中。非正規の無期雇用が4月からなので何としても非正規の月例を勝ち取りたい②政治課題について、森友学園問題の資料や裁量労働制の審議データが信頼出来ないものとなっている。官僚が政府・官邸の顔色を伺いながら仕事をしているからだ。安倍政権下で民主主義が脅かされている。このような政治に終止符を打つために頑張る。また、NTT労組の政治方針等については、4月25日の企業本部委員長会議で方向性を出す。吉川参議院議員も含め来夏の参議院議員選挙に全力で頑張る。とあいさつした。
続いて、福祉団体から、最初に電通共済生協の藤井生協常務理事は、①生協50周年記念の取り組みへの感謝とお礼②昨年の加入促進キャンペーンの取組結果について③マイカー共済の現状と今後の取り組みを柱とする三点についてあいさつ。特に、マイカー共済の減少傾向に歯止めがかかっていないことに危機感を持っている。今年の秋には団体割引が復活するので、PRし、優位性を訴求していくので格段のご協力を。とのあいさつ。次に、森脇労連共済総務経理部長は、①昨年のブロック会議で取り組んだ預託金返還へのお礼②「ひろがり」振り込み変更に伴う諸問題についての対応とお詫び③「あいあい」の契約現状の三点についてあいさつ。次に、高橋きらら保険副社長は、アフラック社日本支社の日本法人化についてメリットを強調したあいさつ。また、谷川きらら保険経営企画課長より、パンフに基づき、がん保険ディズプラスを説明。次に、太田ライフアシスト常務取締役は、ライフアシスト社の状況について、①疾病共済「やすらぎ」の現状と今後の見通し②ライフアシスト誌による新規保険の加入状況③ライフアシスト誌の今後についてなどの状況説明をした。
福祉団体からの課題提起に対する質問・意見
愛媛
年5回支部協ニュースを発行し会員へ届けている。その際、きらら保険のチラシを一緒に配布した方が効果的。
島根
がん保険ディズプラスのDMには年齢ごとの掛け金が記載されているのか。
きらら保険
DMでは、契約者の年齢に応じた保険料が表示される。きらら保険のチラシ配布は総支部を通して、県協や支部協に配布するよう依頼している。総支部と相談してほしい。
広島
退職者の会会員の生協掛け金未払い者への3回目の対応について、県内の会員もいるが県外の会員もいる。なかなか連絡がつかず労力がかなりかかっている。このような状況を生協支部に伝達している。生協本部より、掛け金未納者への契約失効警告書の送付と3回目も未納会員への契約失効書を送付してもらいたい。
生協
生協は助け合い精神で事業運営しているおり、掛け金の未払い期間は3か月までは契約失効を猶予している。その間、契約失効の警告文書は郵送している。3回目も掛け金未納会員へは、生協支部への事務連絡で支払い期限を通知し、3月末までの対応をお願いしている。これは、実質4か月の猶予になっているので、このことについては生協本部として検討する。
川辺事務局長より、各種資料の説明。その後各支部協より特徴点を報告。
会員拡大について
愛媛
1月に県内7か所でグル連との共催で説明会を実施。対象者ほぼ全員出席。分会の努力のお蔭。また、NTT主催の説明会にも総支部と一緒に出席。この場で入会届を書いた方もいた。しかし、管理職の退職情報が入ってこない。
香川
2月上旬に局所ごとに実施。現在40名中30名の入会を確認。管理職や3月以外退職者については、総支部事務所や組合事務所で手続きをするさい働きかけを行ってもらいたい。
島根
2月20日グル連主催の説明会に三役で出席。対象者42名中42名加入。また管理職1名も加入。カタカナ企業本部では、ファシリティーズの参加率は良いがドコモはもれている。
広島
例年1月からのグル連主催の退職説明会に常任役員が出席。また、NTT主催の60歳定年退職説明会にも出席。
高知
年間を通じ、退職予定者へ知人を通じて会加入勧誘を実施。2月には懇親会も。対象者23人中19人加入。
徳島
グル連と連携し3日間に分けて4ビルで説明会を実施し、対象者44名中2月6日現在32名加入。
山口
グル連主催の説明会に三役と共済関係幹事が出席し、2017年度末完全退職者33名中31名加入。
鳥取
県内2箇所のグル連主催の説明会に出席し加入勧奨した。欠席者へは電話、組合事務所で個別対応。その結果、対象者30名中28名加入。昨年12月には5名加入済み。
中央協
NTT労組中央本部を通じ、企業本部組織部長会議で各県域のグループ連絡会で、組合員の退職者の会加入は現役が責任を持って取り組むこと。グル連内において、退職説明会等について、支部協と連携を図って取り組むこと。管理職については、個人情報保護の関係もあり、情報の入手が困難な状況から、退職説明会以外、退職手続きに来る組合員と同様に、管理職に対しても、総支部役・職員から退職者の会の入会案内をする。ことなどついて、これまでもNTT労組中央本部に取り組みを要請している。再度取り組みの徹底を要請したい。
災害時の会員の緊急連絡先把握について
岡山
緊急連絡体制について、訪問と郵送で調査を実施している。
広島
会員の携帯電話の把握と会員との連絡可能な親族の連絡先把握に取り組んでいる。
山口
支部協ニュース「OB山口」を従来からの郵送と昨年から手配りで会員宅訪問も併せて実施している。その際、会員の緊急連絡先も聞き取りしている。現在約7割の会員の緊急連絡先を把握した。引き続き取り組む。
島根
役員用に、支部協事務所の目立つところに「退職者の会 緊急情報連絡体制フロー(災害・事故等)図(縦60センチ横80センチのもの)」を貼っている。会員の緊急連絡先について、「災害時の安否確認」及び「退職者の会からのお知らせ」等の連絡票を会員宅に支部協ニュース送付時に一緒に送って把握に努めている。
鳥取
昨年の総会で、「危機管理マニュアル」作成を決定し、「大規模災害時等連絡用携帯電話番号登録のお願い」文書を自宅に送付し、携帯電話の把握を実施中である。
香川
会員の緊急連絡先把握は、一昨年から支部協三役と地区協幹事で連絡票を配布しつつ実施し、全戸訪問は終了したが、留守などで全会員の把握はまだ。今後も継続。支部協ニュースは手配り率95%なので一人暮らし会員を定期訪問を実施する。災害時の連絡体制は、町別に会員の連絡体制を確立。名簿の管理は県支部協と地区協幹事で。
徳島
会と会員相互の「もしもの時の連絡体制」を整えるために「連絡先電話等の提供のお願いについて」を2017年8月に全会員へ、さらに提供率向上を図るため2018年1月に未提出者を対象に実施。会員数1169人中856人から提出。73%の提出率。未提出者313人へは、地区協幹事から電話による提出依頼を実施予定。
高知
緊急連絡先の整備と修正を順次実施中。
愛媛
昨年6月、大規模災害の発生による「安否確認」を想定した全会員(2250人)対象の連絡訓練を実施した。この訓練によって、①役員、会員、家族に必要性、重要性が理解された②緊急連絡先として携帯電話の登録が飛躍的に伸びた③1300人の会員を抱える松山地区は県支部協と一体で取り組むことを検討④全員の安否確認まで2か月近くかかるなどの課題も多く見つけることができた⑤この訓練を通じて会員・家族とのつながりや信頼関係が一層強くなった。
中央協
自然災害が多発化し、被害も甚大となってきており、会員の緊急連絡先把握は安否確認に必要であり、引き続き取り組みをお願いする。
全国交流集会(中央協の組織運営について)
鳥取
全国交流集会への参加者について、女性役員も含め役員数が少なく選出に苦労している。全国交流集会のあり方について、アンケートを取るなど検討して欲しい。
山口
全国交流集会への派遣役員は、支部協等の役員経験3年目ぐらいの人を派遣してはどうか。
香川
全国交流集会へ派遣する対象者を役員候補も含めてもっと幅広くしてもらいたい。女性役員も少ない。
中央協
人選に苦労している状況は理解した。中央協で検討したい。
記載した以外の意見等
- 中央協役員を各地方ごとに担当を決めたらどうか。
- 機関紙コンクールで受賞した支部協ニュースの受賞理由のコメントを。
中央協
中央協役員も週2回~3回の出勤のボランティア活動なので、各地方ごとに中央協役員の担当は難しい。機関紙コンクールの受賞理由のコメントは出したい。
二日目
ライフアシスト誌の今後について、川辺事務局長より口頭で説明。NTT労組とも連携しつつ、ライフアシスト誌については、出来る限り会員サービスの維持につとめてもらうよう取り組む。5月末の拡大支部協代表者会議には、次年度の支部協の取り組みに影響が出ないよう方向性を出したい。
愛媛
親会社のきらら保険のコマーシャル等を掲載しライフアシスト誌を継続させてもらいたい。
中央協
きらら保険とライフアシスト社の両社の商品案内の総合的な冊子を作るとなれば、かなりの時間を要しとても5月末の拡大代表者会議に間に合わない。なるべく来年の支部協予算に影響の内容にしたい。
中央協より、昨年11月末開催した拡大支部協代表者会議以降の政治状況について説明し、各支部協より、昨年10月の衆議院選挙の取り組みと来年夏の吉川三選に向けての取り組みについて意見交換した。
愛媛
比例区は「希望の党」となり、会員の理解を得るのは難しかった。「希望の党」隠しで当選した候補者もいた。愛媛は伊方原発があり、連合内はまとまらない。連合は課題ごとに合わせ、支持政党は産別に任せるべき。また、来夏の吉川必勝に向けて、各県域のごとに現・退で選対をつくり連携を密に取り組むべき。
香川
総会が選挙と重なり、推薦候補者が希望、社民となり総会には呼ばなかった。
四国は比例復活もあるので比例区は「希望の党」。連合は、民進党、社民党の両方を支援した経緯もある。政治勢力の結集は必要だが、推移を見る必要もある。少々幅はあっても産別に任せるべき。
高知
2区は無所属から出た広田さんが自民党を破って当選。比例区は、「希望の党」を推薦した。高知退職者連合は「立憲民主」を推薦した。どちらも当選したが、取り組みにあたって役員に戸惑いがあった。
徳島
当初、民進党から立候補予定者が「希望の党」へ変わって、小池発言により、推薦していた産別や市民団体が次々離脱し、事務所に残ったのは我々だけだった。結果は落選。来夏の吉川に影響がでないか心配。
島根
1区は自民・細田に対し、立憲民主党の亀井さんを連合とともに推薦し取り組んだが落選。中国電力労組は動かなかった。しかし、亀井さんは比例で当選。2区は竹下の地元。社民党を推薦し取り組んだがこれも落選。来夏、吉川さんがどの政党から出馬するのかの問合せが会員から多く寄せられている。
鳥取
1区は、石破 元幹事長の地元で勝負にならない。2区の希望の党候補者に集中し取り組んだが、会員からは「希望の党」は応援しないと言う声が多く聞かれ、政党色を出さないで闘ったが落選。会員の思いは「立憲民主党」。
岡山
1人は「立憲民主党」、2人は「希望の党」の候補者を推薦し、比例区は「立憲民主党」で取り組んだが、「希望の党」へは会員から反発の声。現・退で立憲の高井さんを重点的に取り組んだが及ばず、比例で復活した。来夏の吉川さんだが、名刺サイズのパンフも良いが、大きな字のパンフもお願いしたい。
吉川さんの所属政党は、「やりやすさ、わかりやすさ」で決めて欲しい。
山口
衆議院選挙は自民党以外は厳しい地域。「希望の党」は落下傘候補者。闘いにならない。来夏の参議院選挙は、民進党や希望の党では闘えない。