情報労連「2017年北方領土返還要求平和行動in根室」ならびに連合「2017平和ノサップ集会」は9月9日~10日の2日間、根室・納沙布岬で開催された。沖縄・広島・長崎に続く情報労連2017年平和四行動の最後を締めくくる行動に情報労連各組織から103人が参加した。
退職者の会は、支部協から川崎さん(東京)、須賀さん(滋賀)、江濱さん(長崎)、中央協から高石副会長の4人の他、地元北海道の退職者の会からの3名を加え、7名が参加した。
1日目は9月9日釧路市内で情報労連「2017北方領土返還要求平和行動in根室」・情報労連学習会が開かれた。
主催者を代表して後藤副委員長は、『昨年合意した共同経済活動に関して、日本としては北方領土での経済活動を行うことによって返還への環境を整える狙いはあるが、日本の狙い通りに進むかは不透明な状況にある。逆に経済活動の利益だけを奪われることにもなりかねない。また、元島民の方々の高齢化により、問題を語り継ぐ、運動を継続する担い手が不足している課題がある。情報労連のシンボルフレーズである「創り」「育てる」主役となることを期待したものであり、誰からか与えられる平和でなく、みんなで実現するものだと考える。是非とも担い手の一人として今回の平和行動に臨んでいただくようにお願いする』と挨拶した。
続いて、地元実行委員会を代表して、北海道協議会・浪岡議長は、『「北方領土返還」は戦後72年経過した今も私たちの願いは実現していない。72年前に何が起こったかについて、今日の学習会で理解を深め、かつ明日の納沙布岬の地をみて、感じて、学んでほしい。また、北海道協議会は、「九人の乙女」「三船殉難事件」をテーマに「稚内平和行動」を独自に行っている。多くの人に戦争の悲惨さ、平和の尊さについて学習してほしい』と挨拶した。
学習会は二部構成で行われ、第一部は「樺太編」として太平洋戦争についての映像と1945年8月樺太の実相が話された。8月9日から22日までの2週間の戦争で、国内地上戦は樺太にもあった。沖縄だけではない。1945年8月9日、ソ連が日ソ不可侵条約を破った事実を伝えた。
そのあとで、石橋みちひろ参議院議員の講話があり、石橋議員は、国会の中で沖縄と北方領土特別委員化があり、野党側の筆頭理事をしており、1、北方領土の現状、2、日ロ交渉の現状、3、今後の展望について話された。特に日ロ交渉の現状では、昨年の安倍首相とプーチン大統領の山口会談では期待されたが進展はなかった。今年6月の官民調査団では根室市長の派遣をロシアは拒否。9月の5つの優先事業の合意、ロシアは経済関係だけが進めばよいと思っている。山口会談では、北方領土が帰った時、軍事基地をアメリカは作るのかと質問されて安倍首相は答えられなかった。日米地位協定の存在が北方領土解決を困難にしている。プーチン大統領は来年3月までの大統領選までは動かないだろう。との話がなされた。
学習会の最後に、来年開催する「沖縄ピースすてーじ」向け、情報労連平和行動をつなぐ、ピースフラッグが、北海道協議会浪岡議長から、情報労連沖縄協議会議長砂岡議長につながれた。
2日目、朝7時20分にバス(3台)に乗り、納沙布岬に向かう。約3時間。車中で映画「樺太1945年夏~氷雪の門」を鑑賞する。納沙布岬に到着し、連合主催の「ノサップ集会」に参加する。連合全体で1100人が参加した。
主催者を代表して挨拶した神津連合会長は、「日本固有の領土である北方4島が旧ソ連によって不法に占拠されてから今年で72年が経過した。ロシアは経済特区として開発を加速させるとともに、北方領土における軍事力を強化する方針も明らかにしている。日本政府はより戦略的な外交交渉を粘り強く行うことを求める。また、連合も元島民の方々が故郷に帰れるまで粘り強く行動を展開していく。」と述べた。
その他来賓の方からの挨拶等を受けて、集会を終了した。当日は残念ながら雨が降っていて、北方の島が見えなかった。
その後、情報労連でまとめ集会をして終了した。
私たちはバスで釧路空港まで帰った。