今年度2回目となる支部協代表者会議は、2月2日、午前9時から各支部協の会長を集め、電通共済生協本部会議室で開かれた。
高石中央協副会長を座長に選出して開会された。
冒頭、石原会長は「昨日(2月1日)、電通共済生協50周年記念レセプションに各支部協の代表者をお招き頂き、電通共済生協にお礼を申し上げる。熊本地震では、給付や支援カンパで忙しい思いをさせご苦労をおかけした。全国に避難した会員への対応に努力を頂いた。今回、福島県支部協南相馬地区協からは被災者のレポートをとりまとめた冊子をお配りした。危機管理の対応は、システム更改により、退職者の会への加入の際に、緊急連絡先が登録できるようになるが、ブロック会議で詰めた話し合いを行っていきたい。」と挨拶した。
その後、加藤電通共済生協理事長は「生協50周年記念レセプションに各支部協代表者の皆さんが参加し、感謝申し上げる。丁度40年前の設立10年後に建てた駒込の電通生協会館は、老朽化や維持管理が膨大に膨らむことから神田に移ったが、東日本大震災の際、大きく揺れ、今のワテラスに立て替え計画があり、本部より近く、ワンフロワーで対応可能なことから今のところに移った。日本老年学会が高齢者は、75歳以上と発表したが、生協組合員は、超高齢者(90歳以上)1100人、高齢者(75歳以上)3万1000人、准高齢者(66~74歳)7万7000人いる。これからは介護が重要であり、シンプルでわかりやすく、格安な親介護のサービスを提供する。また、生命共済については、掛け金が高く、もっと口数を希望するにも選択肢がなかった。厚労省との折衝では、安くすればいいのではない、健全・安定にできるかが重要だと言われた。今までの制度では、60歳定年を前提にしていたが、5歳年齢上限を上げ、掛け金の値下げに踏み切った。大幅な減収となるが、マイセフティのセット加入などに努力していく。昨日の生協臨時総会で決定したので、認可手続きを行っていく」と挨拶した。
議事に入り、川辺事務局長がNTT東日本・西日本における「退職者支援施策の見直し」(資料1)について、その背景とその後の見直し、その他の各事業会社の支援策(持株、COM、データは継続実施)、周知および問い合わせの対応、退職者の会の対応について説明した。
各支部協からは、退職者の会は一本であるのに対し、事業会社によって異なる対象者の見直しの展望、電電記念日の会費やあり方や退職者サロンを活用しやすくなどの意見が出された。
これに対し、川辺事務局長・石原会長は「他の事業体の課題は認識している。今回の施策は、団体交渉で整理するものではなく会社説明となっている。民営化以降、OBは、NTT事業へのサポーターということできたが、各企業本部と各事業会社での扱いになり、アンバラがでてきた。統一することは難しいが、本部とも連携し、長期的に対応していく。また、退職者サロンの活用は、統一されていない。NTT総務とも窓口を開き、電友会とも十分話し合って対応して欲しい」の答弁があり、全体で確認した。
その後、石橋参議院議員から「年金新法の概要と今後の課題」についての講演を受けた。
石橋参議院議員は、高齢者の暮らしの現状と年金、現行制度の年金制度の姿に触れたあと、今回の年金制度の改革は「①年金支給額改定のルールの強化で、物価/賃金のスライド強化により、賃金がマイナスの場合にも年金額を引き下げる②マクロ経済スライドの強化により、※キャリーオーバ制を導入したものである。国会では、政府がきちんとした試算を示さなかったこと、そして諸悪の根源は、財政検証で使うマクロ経済の前提条件が、これから100年間、『0<物価上昇<賃金上昇<運用利回り』続くというものであり、甘すぎる。今回の制度で年金財政は維持できても多くの低年金者を生み出してしまう」と警鐘。
そしてめざすべき年金制度改革の方向性について5つの選択肢を示した。
石橋参議院議員が示した資料は2(資料2)のとおりです。
※マクロ経済スライドとキャリーオーバーとは
「マクロ経済スライド」は、年金支給額を物価と賃金の上昇分より低く抑える仕組み。公的年金の被保険者数の減少率の実績に、平均余命の伸びを勘案した一定率(0.3%)を加えた「スライド調整率」を、賃金・物価上昇による年金額の伸びから差し引いて、年金額を決める。少子高齢化を踏まえた将来世代の給付水準を確保するとの名目で2004年に導入。15年度に始めて実施された。
これまでは、物価・賃金の伸びがマイナスの場合や、物価・年金の伸び幅が小さいためスライド調整率を差し引くと前年の支給額を割り込む場合には、実施しないこととされていた。
今回の改定案は、「マクロ経済スライド」を実施できなかった年の支給の削減分を、次年以後に持ち越し、物価上昇時にまとめて実施するようにする。いわばマイナス分のキャリーオーバーで、物価・賃金上昇で本来なら支給額が増えるはずの年でも、大きく減ることになる。
会議資料は、資料関係をご覧下さい。